昨日の施設面談(2)
2017-08-03


一昨日の夜のことだけで、終わってしまったので、続き。

結局、朝、いつもの感じで電話を入れると、
携帯には出ないが、家の電話には出てくれた。
それで、施設面談の話を切り出す。
前日の昼、ケアマネさんが話を振っておいてくれた時は、
喜んで、「一緒に行く」と言っていたそうだが、案の定、全部忘れている。

「それ、何? どういうところ? なんで行くの?」
ずっと、同じ質問に繰り返し答えながら、納得をとりつけるのに、
34分の通話。(短い方かな?)
将来に備えて、お医者さんが紹介してくれた高齢者向けのマンションがあるから、見学に行こう、というような話にしてある。
で、
「今日の午後なら見学に来てくれていい、と言われたので、行こうね」と。

「そうやねぇ。将来、入らないといけなくなっても、すぐに入られへんもんね。そやから、見とくんやね」と、
義姉は自分の言葉に置き換えて腑に落ちることによって、了解する。

誰でもその作業をしているのだろうが、
義姉の場合は、その作業に時間がかかるのだ。
話の内容を理解するのに時間がかかり、
理解したそれを自分の行動に結びつけるのに、また時間がかかる。
一般論として理解しても、なぜそれを自分が行うのか、ということには、
別の納得する工程が要る。
やっと納得しても、それを行動につなげるのは、
また別の工程だ。
私たちにとって、一連の行動のように思えることが、
彼女には、つながっていないようだ。
やっと最終の結論までたどり着いたら、
今度は最初に理解したことが忘れられているから、
また、一から再スタートなのだ。

やっと納得してくれたので、
「1時ころにお迎えに行くから、お出かけ、よろしくね」
「うん。お昼も食べといて、出かけられるようにしといたらええんやね。
でも、覚えてる自信ないわ」と言うので、
また、電話をする、と言ったら、喜んでいた。

12時頃、電話をする。
朗らかな声で電話に出てくれた。
「M吉さん、どうしたん?」 
(おぉー、リセットされてるぞ!)
予期したこととはいえ、ちょっとがっかり。
今度はこちらも強気で、
「朝、約束したでしょ? 1時にお迎えに行くから、出かける支度しといてね」とちょっと、強引に言う。
「え? 何の約束したん? 覚えてないわ」
ここからはいつものパターン。
大雑把に分けると、こういう感じかな?
一般論として理解 → 自分に関係あることとして理解
→ 自分の行動として理解 → 行動

この過程に、彼女が思い出した昔のエピソードや、
自分の実姉のことや、彼女が日ごろ思っているらしい人生観などが挟み込まれる。
で、時間はどんどん引き延ばされる。

でも、こちらの急いでいるらしい気配などを推し量る力はあるので、
適当なところで妥協して、納得したふりをしてくれることがあるようだ。

だから、余計、何一つ記憶に刻み込まれないのかな?

1時に息子の車で、彼女のマンションの玄関前まで行き、
電話を入れると、
「何か、約束してたん?」と戸惑ったような義姉の声。
ケアマネのSさんがすでに到着してくれていて、
説得を始めてくれているらしいのだが、混乱している様子。
しばらく車の中で待っていたが、難航しているらしいとわかって、
(最初からわかっているはずなのだが、ひょっとしてうまくいくかも、という期待がいつもある)
マンションに入って行った。
息子はアイスクリームを食べながら、車で待っとくと言うので、
(子どもか!)
私だけ先に行く。

義姉の家のドアチャイムを押したら、ケアマネさんがドアを開けてくれた。
義姉は、困惑しきった様子で、
「私、どこ行くのん?」と、うろうろしている。
結局、また、同じ説明を繰り返す。
「コンタクトがない」

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