2020-01-22
耳鼻科に行った。
昔からあるらしい診療所で、
女医さんや薬剤師さんなど、女性ばかりの、なんか安心感のある場所。
ソファに座ってコートを脱いだ。
小さな女の子がおばあちゃんと思われる女性に連れられて来ている。
この子が大騒ぎ。
ちょっとはしつけろよ、と思いつつがまん。
で、コートをコートハンガーに掛けるために立ち上がった。
診察室の出入り口側には、診察を終えたばかりの年配の男性が座っていた。コートハンガーはその男性の直ぐ横あたりにあった。
その男性に背中を向ける形でコートをかけていると、窓口の人に名前を呼ばれた。
「はい」と返事をして、振り返ったら、私の後ろに座っていた男性が、いつの間にか私の座っていたソファの方にいて、まさに私のバッグに手を伸ばしていた。
え?と思った私の目に、伸ばした手を奇妙に宙でくねらせながら、もとの席に素早く戻る男性が見えた。
私は急いでバッグを抱えて呼ばれた方に行った。
一瞬のことだ。
おばあちゃんといっしょの幼児は、相変わらずひゃあひゃあ声をあげてるし、
その男性のソファと直角に置いたソファでは、さらに高齢の男性がうつらうつらしている。
バッグを置いたまま立ち上がったわたしが悪いのだと思ったが、
診察後、薬を待っていると、
あとから入ってきた女性がやっぱりコートを掛けるために立ち上がってコートハンガーまで行くのに、
バッグだけをポツンとソファに置いている。
そういう所なのだ。
ひょっとしたら、受付の人はこのタイミングで呼んでくれたのかと思ったりする。
診察室には数人が入るのだが、みな、無防備に、荷物を置いている。
これからここに来るときは、ウエストポーチにしようと思ったが、
あの、男性の行動は目に焼き付いて、ちょっと恐怖心。
危なかったんだもの。
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