寂しい、体調がすくれない、などと不景気な自分をかかえているにもかかわらず、
映画は行くし、友だちと飲むし、なんとなく遊ぶのに忙しいし、
はた目には、気楽な奴なんだろうなぁ・・・
で、映画を二回、観に行きました。
一つは、「この世界の片隅に」というアニメです。
[URL]
不思議な情緒を漂わせている映像と、人物造形と、ストーリー、、、。
戦争、原爆という重いテーマを扱いながら、
その重さを、視聴者の感受性に委ねてしまったような、淡々とした表現は、すごく効果的。
観終わった後、いつもならエンディングで立ち上がるせっかちな観客が必ずいるものだけど、この映画は、誰一人立ち上がらず、誰もがしっとりと、映画の余韻を味わっていたような感じでした。
もう一つは、「ミス・シェパードをお手本に」というイギリス映画です。
[URL]
原題は「The Lady in the Van」。
なんで、こんなダサい邦題にしたんだろう?
とにかく、面白い!
ものすごく面白い!
全然、期待しないで、友だちと都合の合う日を先に決めて、
じゃあ、これにしよう、という適当なセレクトだったけど、
これは観てよかった、と思いました。
作者のアラン・ベネットは、イギリスで人気のある劇作家だそうですが、
今まで、名前は聞いたことがあるけど、読んだことも観たこともなかった人です。
主人公はマギー・スミス。何年も、舞台でミス・シェパードの役を演じてきたらしい。
さすが、です。円熟した作家と役者の作り上げた世界です。
お客さんも、円熟した年代の人が圧倒的に多かったわ。
年末にいい映画に出会って、とても幸せ。
人生を得した気分になる経験です。
実はもう一つ、観たのがあって、素晴らしい映画だと思ったのだけど、
これは他の媒体に拙文を書いたので、割愛。
検索にひっかかって、私だとばれたくない、という小心者のM吉です。
(びくびく)
みなさま、どうぞ良いお年を!
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