憧れの人(続)
2012-11-15


京都国際会館で行われた記念ワークショップのテーマは、「翻訳という営みと言葉のあいだ ― 21世紀世界における人文学の可能性」というもの。「翻訳」について語られるのを翻訳を通して聴く、というなんともアイロニーな感じに思わず苦笑。
英語題は、
What Words Can Tell Us Through Translation: The Future of the Humanities 。

 昔、某大学で、専門科目としての文学論を教えていたことがあって、専門科目なので学生の食いつきも良くて、ポストコロニアル批評にも言及しつつ、教えているこちらの胸もときめく感じだった。最近はすっかり遠ざかっていて、ちょっとだらけていた。

 が、やはりここが私の居場所、と思えるようなしっくり感。境界、狭間、ボーダー、、、そんなような位置取りがいいのかも。

 日本人研究者の一人はアートからの報告で、ブランド帝国主義的(そんな言葉があるかどうか知らないけど)な状況への抵抗とからかいが面白く、興味深かった。ただ、サバルタン・スタディーズと直結する話題でもなさそうでどう関わるのか?と思っていたら、司会者もからませるのに苦労したらしく結局からませなかった。でも、単独に面白い報告だった。こちらも私の従来からの問題意識と合致していて、この日のワークショップはどこをとっても、私には面白いことだらけ。

 日々の雑用に追われて、この高揚した意識もまた埋もれていくのか?
この冬休みに読みたい本、やりたいことは決まった! と思っているのだけど、まだいっちょかみしている他のことの責任もあるので、またいつの間にか見失っていくかも、、、。
[思い出]

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